
Amazonではメーカーから直接販売されている新品PCのみならず、中古PCも取り扱っています。
一見すると「Amazon Renewed」ブランドで販売されている中古PCも販売されており、「Amazon公式認定なら安心だろう」と思われる方もいるかと思われますが、あくまでAmazon自身が中古PCとして再生産しているのではなく、委託している業者にデータ消去から端末の清掃、OSのクリーンインストールを委託しているだけなので、すべてがそうとはいいませんがほとんどの場合Amazonで販売されている中古PCは「ソフトやOS周りが怪しい」製品ばかりなので、購入はあまりお勧めできません。この記事ではなぜAmazonの中古PCが基本お勧めできないか、理由を解説いたします。
Officeのライセンスがほぼ確実に本来中古PCにプリインストールしてはいけない上に既にサポートが終了している「Office Pro Plus」である

Amazonで販売されている中古PCにはよくOEM向けライセンスが安価に提供されているキングソフト社のOffice互換ソフト「WPS Office 2 Standard Edition」ではなく、単体だと4万円程度で販売されている「Microsoft Office Pro」が1万円程度の安価な製品にも付属しています・・・が、残念ながらほぼ確実に「ライセンスが怪しいOfficeがインストールされている」と思ってもらっても差し支えはありません。
かのあゆ自身も昨年実際にAmazonで販売されている中古PCを購入した上で確認していますが、「Office 2019インストール済み!」と記載されている場合、ほぼ確実にインストールされているのはPC製造メーカーや中古再生業者向けに家電量販店やオンラインストアなどで販売されている通常パッケージ版より比較的安価にライセンスが提供されているOEM版ではなく、企業ユーザー向けが契約できる「ボリュームライセンス」版しか存在しない「Office Pro Plus」が付属している場合がほとんどです。
Officeに限らず、ボリュームライセンスで提供されているMicrosoft製品はあくまで契約した企業が自社で利用することを想定している製品なので、中古PCにバンドルして販売することは許可されていません。
また、Microsoft Office 2021以降はOEM版のライセンス認証もMicrosoftアカウント紐付けに変更となり、基本的にPCを譲渡する場合もライセンスの移行ができなくなったため、ほとんど見かけなくなりましたが、別の新品PCから抜き出したと思われるOEM版Microsoft Officeのライセンスカードを添付している場合もありますが、あくまで「添付されているPCのみ利用可能」としている製品のためこちらもライセンス的にはアウトとなります。
さらにいうとOffice 2019は2025年10月をもってすべてのサポートを終了しているため、“正規OEM版”だったとしてもインターネットに接続して利用する場合セキュリティ上のリスクに晒されることになりますし、そもそもOEM版Office 2019のライセンス提供は既に終了しているため、「Office 2019付属!」と謳っているPCはすべて怪しいライセンスの製品と考えてもらっても差し支えはありません。残念ながら「Amazon Renewed」ブランドの製品でもそのようなライセンスが怪しいOfficeがプリインストールされた中古PCが平然として販売されています。
なお、現行バージョンとなる「Office 2021」をプリインストールした状態で販売されているPCもありますが、こちらについても本当に「正規OEM版」なのか不明なため、Amazonでどうしても中古PCを購入する場合はOffice付属!と記載されている物は避けた方が安全です。
システム要件を満たしていないWindows 11搭載中古PCが平然と販売されている

2021年10月にリリースされたWindows 11ではシステム要件が大幅に引き上げられ、2017〜8年以降に登場したIntel 第8世代Core、またはAMD Ryzen 2000シリーズ以降(や同時期に販売されているCeleron、Athlon、Sempronなどの廉価版製品)以降のCPUとセキュリティチップ「TPM 2.0」の搭載、セキュアブートの有効化が必須となったため、ソフマップやじゃんぱら、イオシスといった大手ショップでは取り扱いをやめるか、ジャンク品として安価に販売されるケースが増えてきましたが、Amazonではそれらの要件を満たしていない2017年以前のCPUを搭載するPCに無理矢理Windows 11をプリインストールして販売されている商品が今でも多数販売されています。

一応システム要件を満たしていないPCにWindows 11をインストールするための手順自体は現在でも用意されていますが、Microsoftではそのような環境における更新プログラムの配信を「サポート対象外なので今後打ち切る可能性がある」と公式で案内しており、実際に毎年後半にリリースされる大型アップデート(Windows 11 Version 25H2など)の配信についてはシステム要件を満たしていない環境の場合、Windows Update経由でのインストールがブロックされてしまうため、そのままの状態だとインストールされているバージョンのOSのサポート終了により、Windows 11環境でありながらセキュリティ的には脆弱な状態に晒されてしまうことになります。
またLenovo、NEC、MicrosoftなどのPCメーカー、Intel、AMDなどのハードウェアメーカーでもそのような環境は当然公式サポートすらしていないため、挙動が不安定になる可能性もかなり高くなります。
このような形でシステム要件を満たしていないPCを「売りつけている」業者の場合、アップデートなどのサポートは行わない可能性が高いため、PCにあまり詳しくない初心者の方が「安いしAmazonだから安心だろう」という理由だけで購入してしまうのはあまりにリスクがありすぎます。残念ながらこちらも「Amazon Renewed」ブランドでも普通に取り扱っています。
まとめ
本来大手ネット通販サイトであるAmazonでこのような中古PCを販売すべきではないのですが、残念ながら「Amazon Renewed」ブランドで販売されている製品も含め、Microsoft Officeなどインストールされているソフトウェアのライセンスが怪しい製品や、セキュリティアップデートすら打ち切りになる可能性が高いシステム要件を満たしていないWindows 11搭載中古PCが平然と販売されているのが現状となります。
Amazon自体すでにいわゆる「令和最新版」な低品質ワイヤレスイヤホンやストレージを詐称する某中華メーカーのAndroidタブレットも「Amazon Prime」発送扱いで平然と取り扱われているため、正直AliExpressなどの中華ECサイトと取り扱っている製品の信頼性やサポート含めあまり変わらなくなってきていますが、特に中古PCに関しては実機のコンディションを確認出来ないこともあり、Amazonでの購入はお勧めできません。
大手メディアのセール情報にもAmazonで販売されている中古PCのセール情報が掲載されている場合もありますが、実際のところ相場価格より割高なので、購入するのであればMicrosoftが展開している中古PC用ライセンス「MAR」を活用して正規ライセンスで再生産を行っているソフマップやイオシス、じゃんぱらといった大手ショップで購入した方がサポート面も含め安心です。