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Appleシリコンについて解説。iPhone・iPad・Mac、そしてAI時代へ。

Appleシリコンについて解説。iPhone・iPad・Mac、そしてAI時代へ。

2020年6月のWWDCで、Appleは初のMac向けAppleシリコン「M1」と、M1を搭載したMacBook Air、13インチMacBook Pro、Mac miniを発表し、従来のIntelプロセッサから自社設計チップへの大きな転換を開始しました。

そして、その年の11月、Appleは初のMac向けAppleシリコン「M1」を搭載し、従来のIntelプロセッサから自社設計チップへの大きな転換を開始しました。

今回は、AppleがリリースしてきたiPhone・iPad・Mac向けのAppleシリコンについての解説をチップのシリーズ毎に解説していきたいと思います。

Apple Aシリーズ

File:Apple A4 Chip.jpg
By Caspertheghost at English Wikipedia – Transferred from en.wikipedia to Commons by Kyro using CommonsHelper., Public Domain, Link

Appleが初めて「A○チップ」という名前を使い始めたのはiPad(第1世代)、iPhone4、iPod touch(第4世代)、Apple TV(第2世代)に採用されたA4チップです。

2007年に発売された初代のiPhone、2008年に日本でも発売された初代iPhone 3G、2009年に発売されたiPhone 3GSではSamsungが設計・製造したApple向けSoCを採用しており、現在のAシリーズのようなApple自社設計SoCではありませんでした。

ちなみにAシリーズチップは製造プロセスが変わっており、A7チップまでは基本的にサムスン電子が製造していましたが、A8チップはTSMCの20nmプロセスで製造されており、A9チップはTSMCとサムスンの2社が供給していましたが、A10チップ以降は現在、A19 Proチップに至るまでTSMCが製造しています。

また、2007年発売の初代iPhoneに採用された「Samsung S5L8900」から2016年の「A10 Fusion」まではImagination TechnologiesのPowerVR系GPUを採用していましたが、2017年のiPhone 8、iPhone 8 Plus、iPhone Xに搭載されたA11 BionicからはApple独自設計のGPUへ移行しました。

iPad向けの「X」がつくAシリーズチップについて

2012年に登場したA5Xは、第3世代iPadで初採用されたRetinaディスプレイの高解像度表示に対応するため、グラフィックス性能を強化したiPad向けSoCとして専用設計されました。

「X」を冠したチップは2018年のA12X Bionicまで展開されました。その後、2020年のiPad ProにはA12Z Bionicが搭載され、2021年のiPad ProからMシリーズへ移行。2022年にはiPad AirにもM1が搭載されました。
リリースされてきた「X」を冠するAシリーズチップについて、下記の表にまとめています。

SoC登場年主な搭載製品通常版との位置づけ
Apple A5X2012iPad(第3世代)A5をベースにGPU性能を強化
Apple A6X2012iPad(第4世代)A6をベースにCPU・GPU性能を強化
Apple A8X2014iPad Air 2A8をベースにCPU・GPU性能を強化
Apple A9X2015iPad Pro(12.9インチモデル・第1世代)、iPad Pro(9.7インチモデル)A9をベースに大幅に性能を強化
Apple A10X Fusion2017iPad Pro(10.5インチモデル)、iPad Pro(12.9インチモデル・第2世代)A10 FusionをベースにCPU・GPU性能を強化
Apple A12X Bionic2018iPad Pro(11インチモデル・第1世代)、iPad Pro(12.9インチモデル・第3世代)A12 BionicをベースにCPU・GPU性能を強化

Apple Mシリーズ

先述の通り、2020年に発表・発売されたMac向けのAppleシリコンです。そして、同年11月、Appleは初のMac向けAppleシリコン「M1」を発表し、MacBook Air、13インチMacBook Pro、Mac miniへの搭載を開始しました。

Mシリーズの大きな特徴の一つとして、CPU・GPUなどが単一のメモリプールを共有するユニファイドメモリがあります。

Mシリーズのチップの変遷は以下のとおりです。ちなみにMシリーズチップを製造しているのはTSMCで統一されていますが、設計は従来のAppleシリコンと同様にAppleです。

世代登場年製造プロセス代表的なチップ
M120205nmM1 / M1 Pro / M1 Max / M1 Ultra
M22022第2世代5nmM2 / M2 Pro / M2 Max / M2 Ultra
M320233nmM3 / M3 Pro / M3 Max / M3 Ultra
M42024第2世代3nmM4 / M4 Pro / M4 Max
M52025第3世代3nmM5 / M5 Pro / M5 Max

Intel MacからMシリーズへの移行について

2006年からIntelプロセッサを搭載してきたMacですが、2020年にApple M1チップを搭載したのを皮切りに、アーキテクチャもアーキテクチャも従来の「x86系(主にx86-64)」から「ARM64(arm64)」へ移行しています。

iPhoneやiPad、Apple Watchでは以前から、AシリーズやSシリーズなどARM系アーキテクチャを採用したApple設計SoCが使われていました。一方、MacはIntelのx86系アーキテクチャを採用していましたが、Appleシリコンへの移行によって、Apple製品間で共通するアーキテクチャへ移行しました。

なお、Intel Mac向けに開発されたアプリの多くは、XcodeでARM64(arm64)向けに再コンパイルすることで、Intel MacとAppleシリコンMacの双方にネイティブ対応する「Universal 2」バイナリとして提供できます。ただし、使用しているライブラリやプラグイン、ハードウェア依存のコードによっては追加の修正が必要です。Appleシリコンにネイティブ対応していないIntel Mac向け(x86_64)アプリは、Rosetta 2による変換を介して実行できます。

Rosetta 2については、詳しくは下記のAppleのページをご確認ください。

Appleシリコン搭載のMacでIntelベースのアプリを使用する(Appleサポート)

Rosetta 2について

なお、AppleはRosetta 2をIntelアプリ向けの汎用的な互換機能として提供するのはmacOS 27までとしています。それ以降は、一部の古いゲームなどを動作させるための限定的な機能のみが維持される予定です。

最後に

現在「Appleシリコン」と総称されるApple設計SoCの歴史は、2010年のA4まで遡ることができます。
Appleシリコンは2026年8月現在、iPhone、iPad、Mac、Apple Watch、Apple TV、Apple Vision Proなど、Appleの主要な製品群へ広く搭載されています。

私はまだ、Intel Macを使い続けている為、いずれAppleシリコンに移行しなければいけないのですが、Windowsを動作させる「Boot Camp」が使えなくなっている点や、動作しないソフトが出てこないか心配です。

ですが、Appleシリコン搭載以降のMacは特にパフォーマンス/電力効率が大きく向上しています。また、Appleシリコンに搭載されているNeural Engineを活用したAI処理性能が、今後どこまで向上していくのかも楽しみです。

AI性能については、macOS 27 Golden Gateで導入予定のSiri AIだけでなく、QwenやGoogleのGemmaなどのローカルLLMがAppleシリコン上でどれほど快適に動作するのかも気になるところです。

IntelプロセッサからAppleシリコンへの移行には不安もありますが、多くのアプリがすでにAppleシリコンへ最適化されています。今後の性能向上やAI機能の発展も含め、Appleシリコン搭載Macへの移行には大きな期待を感じています。

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