現在、iPhoneやMacには「マップ」と呼ばれているアプリがインストールされていますよね?
iOS 5までは、Googleが提供する地図データやサービスを利用した「マップ」アプリが標準搭載されていました。iOS 6ではAppleが設計した新しい「マップ」アプリへ切り替えられ、地図データやサービスの構成も大きく変更されました。
しかし、リリース直後の2012年9月、今から約14年前、その地図の不正確さから騒動にまで発展したことがあったのです。今回は、その当時に起きたことを解説したいと思います。
地図データの取り扱いについて
Appleのマップアプリについてお話しする前に地図データの話だけでもさせてください。これを話さないと、後々ややこしくなります。
Appleマップでは、TomTomやインクリメントP(現・ジオテクノロジーズ)をはじめ、地域や情報の種類に応じて複数の企業から提供されたデータが利用されてきました。現在はApple自身も各地で調査を行い、独自に地図データの整備を進めています。
2012年当時、iOS 6がリリースされるまで、iOSに標準搭載されてきたGoogleマップに地図データを提供していたのは、日本においてはゼンリン株式会社でした。
ゼンリン株式会社は、地図情報会社の最大手として有名であり、Googleマップの日本向けサービスでは、長年にわたってゼンリンの地図データが利用されてきました。2019年3月には地図上の著作権表記から「ZENRIN」の文字が消え、Googleが独自に整備した地図データを中心とする構成へ移行したとみられています。
ちなみにゼンリンの地図データはホンダや日産、パナソニックのカーナビ「STRADA」や、パイオニアのカーナビ「carrozzeria」にも採用されており、日本の地図業界において、非常に大きな役割を果たしてきた企業といえるでしょう。
話をAppleマップに戻します。
当時の問題が、提供された地図データそのものにあったのか、Appleによる複数データの統合や施設情報との紐付け、品質確認の過程で生じたのかは、外部から正確に判断することはできません。ただし、完成したサービスを利用者へ提供したAppleには、品質管理上の責任があったといえるでしょう。
なお、事態を受け、当時AppleのCEOだったティム・クック氏はティム・クックCEOは2012年9月28日、利用者に向けた謝罪文を公式サイトに掲載しました。Appleマップが期待される品質に達していなかったことを認め、改善までの代替手段として他社の地図サービスを利用するよう案内する、異例の内容でした。
この謝罪文の全文は、下記のリンクから確認できます。リンク先は、Internet Archiveに保存された当時のApple公式ページです。
その後、2013年3月11日ごろには、日本国内の地図データが大幅に更新され、「パチンコガンダム駅」などの不可解な表記の多くが修正されました。詳しくは、下記のITmedia NEWSの記事を参照してください。

Apple
その後のAppleマップ
このアップデート以降、AppleはAppleマップに改良を加え、2013年リリースの「OS X Mavericks」でiPhoneやiPadだけでなく、Macでも使えるようになりました。
2019年には、iOS 13の新機能として「Look Around」が発表されました。対応地域では、ストリートレベルの360度画像を見回しながら周辺を確認できます。
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By 223系新快速 – Own work, CC BY-SA 4.0, Link
Look Aroundなどのデータ収集には、カメラをはじめとする各種機器を搭載した車両や、徒歩調査用の機材などが使用されています。
Appleがマップのデータ収集を行う地域や期間は、下記の公式ページで確認できます。
AppleマップのWeb版
AppleマップにはWeb版も用意されており、対応するブラウザから地図や場所の情報を確認できます。Appleマップの共有リンクをApple製品以外で受け取った場合も、環境によってはWeb版で表示できます。
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最後に
iOS 6で標準の「マップ」がApple独自のものへ切り替わった当時、私はかなり困惑しました。
結局、iOS版の「Google マップ」がApp Storeで公開された2012年12月13日以降は、また私はGoogleマップを使う生活に戻りましたが、iOS 6が配信されてから、iOS版のGoogle マップが公開されるまでの期間はやはり不便でした。当時、iOS端末として使っていたのはiPod touchで、スマートフォンにはAndroid端末を使用していました。そのため、まだ助かったと感じていますが、iPhoneだけを使っていたらかなり困っていたと思います。
日常生活においては初めて行く場所がわからなかった時に地図アプリが不正確だったり、用事で待ち合わせをする時にスポットの場所が不正確だったりする場合、トラブルの原因となってしまいますしね。(できれば起こらないほうがいいですし・・・)
また、今回詳しく紹介しませんでしたが、Appleマップには「Flyover1」と呼ばれる機能もあります。対応する都市やランドマークを、航空写真を基にした立体的な3D表示で眺めることができます。
別のアプリを起動することなく、マップ内で建物や街並みをさまざまな角度から観察できるため、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
以上、Appleマップの解説でした。
- 対応している建物やスポットはApple公式サイトで確認できます。 ↩︎