Alibabaは中国・杭州で開催された年次技術カンファレンス「Apsara Conference 2026」において、次世代AIモデル「Qwen 4」の開発計画を正式に発表しました。
Qwen 4は現在トレーニングが進められており、同社は今後登場する「Qwen 4.5」および「Qwen 5」について、最大10兆パラメータ規模への拡大を目指すロードマップも明らかにしています。
Qwen 4は現在トレーニング中
Alibabaが発表したQwen 4は、同社が開発する大規模言語モデル「Qwen」シリーズの次世代モデルです。
今回の発表では、Qwen 4が現在トレーニング段階にあることが明らかになりました。一方で、モデルの具体的なパラメータ数や正式なリリース日については、現時点で発表されていません。
また、一般ユーザー向けの提供開始時期やAPIの利用料金、モデルの重みを公開するかどうかについても、今後の発表を待つ必要があります。
Qwen4-27Bを含むモデル構成も明らかに
今回の発表では、次世代Qwen 4シリーズのモデル構成についても言及されています。
AI関連の情報を発信するMax For AI氏によると、Qwen LLMプロジェクト責任者の劉大一恒氏は、Qwen4-Max、Qwen4-Flash、Qwen4-Plus、Qwen4-27Bの4モデルを紹介したとのことです。
このうちQwen4-27Bは、モデル名から270億パラメータ規模のモデルと考えられ、ローカル環境での利用を検討するユーザーからも注目されそうです。
ただし、各モデルの正式なリリース日や提供形態、Qwen4-27Bのモデルの重みが公開されるかどうかについては、今後の公式発表を待つ必要があります。
Qwen 4.5・Qwen 5では最大10兆パラメータ規模へ
AlibabaはQwen 4に続く次世代モデルとして、Qwen 4.5およびQwen 5の開発ロードマップも発表しました。
これらのモデルでは、5兆〜10兆パラメータ規模への拡大を計画しています。
現在のフラッグシップモデル「Qwen3.8-Max」は、約2.4兆パラメータを備えており、今後のモデルではさらに大規模なアーキテクチャの採用が想定されます。
仮に将来のQwenシリーズが10兆パラメータに到達した場合、総パラメータ数は現在のQwen3.8-Maxの約4.2倍に拡大する計算です。
ただし、今回発表された5兆〜10兆パラメータという数値は、Qwen 4自体の確定した仕様ではありません。Qwen 4.5やQwen 5を含めた将来的な開発目標であり、実際に公開されるモデルの構成や性能とは異なる可能性があります。
また、パラメータ数の増加が必ずしも性能の向上に直結するわけではありません。モデルのアーキテクチャや学習データの品質、推論時の計算効率なども、実際の性能を左右する重要な要素となります。
Qwen 4の新アーキテクチャも先行公開
Qwenチームは8月27日、Qwen 4に採用するアーキテクチャの初期プレビューとして「Qwen3.8-Flash-Next」を公開しています。
同モデルでは、長い文章を効率的に処理する「Qwen Sparse Attention(QSA)」や、情報の伝達経路を複数に拡張する「Gated Residual」、計算負荷を抑えながらモデルの表現能力を拡張する「N-gram Embedding」などの技術が導入されています。
Qwenチームは、これらの技術を今後のQwen 4に向けてさらに改良していく方針を示しています。
AIの自己改善技術にも進展
Alibabaは今回の発表で、AIモデルが自らの課題を特定し、実験や学習データの生成を通じて改善を繰り返す「Recursive Self-Improvement(再帰的自己改善)」についても進展を報告しました。
同社によると、Qwen3.8-Maxを用いた1か月間の自動実行では、33回の改善サイクルを実施しました。
この取り組みでは、学習工程の設計やデータの検証、実験の実施、問題点の特定などを自動化しています。
Alibabaは、こうした技術を通じてAIモデルの学習や改善を効率化し、より複雑で長期間にわたるタスクに対応できるモデルの開発を進めています。
Qwen 4の正式リリースは今後の発表待ち
今回の発表によって、Qwen 4の開発が進められていることが正式に明らかになりました。
一方、モデルの正式リリース日や利用可能なプラットフォーム、ローカル環境向けの軽量モデルが提供されるかどうかについては、現時点で明らかにされていません。
今後は、Qwen 4の具体的なモデル構成や性能、一般ユーザーおよび開発者向けの提供形態などについて、続報が待たれます。