Googleは2026年10月28日(現地時間)、新たなフロンティアAIモデル「Gemini 4 Carbon」を発表しました。
Gemini 4 Carbonは、従来の「Gemini 4 Argon」をベースに、コーディングや長時間のAIエージェント処理、サイバーセキュリティなどの性能を大幅に強化したモデルです。
Artificial AnalysisのAI性能評価では首位を獲得しており、OpenAIの「GPT-6 Astra」やAnthropicの「Claude Opus 5.5」を上回るスコアを記録しました。
Artificial AnalysisのAI性能評価で世界首位を獲得
Gemini 4 Carbonは、AIモデルの総合的な性能を評価する「Artificial Analysis Intelligence Index v5.0」において、59ポイントを記録し、首位となりました。
主なモデルとの比較は以下の通りです。
| AIモデル | スコア |
|---|---|
| Gemini 4 Carbon | 59 |
| Claude Opus 5.5 | 58 |
| GPT-6 Astra | 57 |
| Gemini 4 Argon | 50 |
従来のGemini 4 Argonから9ポイント向上しており、特にコーディングやエージェント処理、複雑な問題の解決能力で大きな改善がみられます。
ただし、これはArtificial Analysisの特定の評価指標による順位であり、すべての用途で競合モデルを上回ることを意味するものではありません。
コーディングや長時間のAIエージェント処理を強化
Gemini 4 Carbonは、複雑で長時間にわたるソフトウェア開発作業に対応するよう設計されています。
Googleによると、社内テストでは数日間にわたってAIエージェントを動作させ、大規模なコードベースに存在する不具合の原因調査や修正などを実施したとしています。
また、Web開発能力を評価する「WebDev Arena」では、従来モデルから89 Eloポイント向上し、ランキング4位を記録しました。
これに加えて、マルチモーダル理解や科学分野の推論能力も改善されています。
サイバーセキュリティ性能が大幅に向上
Gemini 4 Carbonの特に大きな特徴が、サイバーセキュリティ分野での性能向上です。
Googleは、ソフトウェアの脆弱性を発見するだけでなく、問題の検証から修正までを支援できるとしています。
主なベンチマーク結果は以下の通りです。
| ベンチマーク | Carbon | Argon |
|---|---|---|
| SEC-bench Pro(脆弱性発見) | 88.2% | 83.4% |
| ExploitGym(脆弱性の悪用可能性の検証) | 54.8% | 42.0% |
| CWE-bench(脆弱性修正) | 71.0% | 68.0% |
Googleの社内評価では、安全性の高いコードを生成するタスクの成功率がArgonの2倍以上になったとしています。
さらに、AIに不正な指示を実行させようとする「プロンプトインジェクション」への耐性も強化されています。
Googleが公表した評価では、特定の間接プロンプトインジェクションテストにおいて攻撃成功率0.0%を記録しました。
API価格はGemini 4 Argonと同等
Gemini 4 CarbonのAPI価格は、Gemini 4 Argonと同額に設定される予定です。
| 100万トークンあたり | 導入価格 | 通常価格 |
|---|---|---|
| 入力 | $2 | $4 |
| 出力 | $10 | $20 |
入力トークンのキャッシュ利用時には、導入価格から95%の割引が適用されます。なお、導入価格の終了時期は現時点で明らかになっていません。
一般ユーザー向けの提供は今後を予定
Gemini 4 Carbonは、発表時点では一般ユーザー向けに提供されていません。
Googleは、まず一部のサイバーセキュリティ専門家を対象に提供し、その後「Fairwind Program」を通じて信頼できるパートナーへ段階的に展開する方針です。
開発者や企業、一般ユーザー向けの提供も予定されていますが、具体的な開始日は現時点では発表されていません。
また、一般向けAPIの詳細仕様や入出力トークン数の上限についても、現時点では正式な情報が公開されていません。